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| No.4 |
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2008年(平成20)8月10日発行
中国ブロック選出・山口県弁護士会
日弁連 副会長 田川章次
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2008(平成20)年度 第4回理事会
法曹人口問題緊急提言を可決
2008年7月17日・18日
日弁連17階会議室 |
本年度の執行部の最大の課題が法曹人口問題であることは前回の日弁連だよりの理事会報告で述べたとおりです。執行部としては、前回理事会に頭出しで提案をし、今回採択して一般に公表する予定でした。この間、各界各層の意見を聞くということで法科大学院関係者、最高裁・司法研修所、労働組合等との対話がなされました。
私は、7月10日午後2時からの論説委員・解説委員との懇談会に出席しました。この懇談会には、朝日、読売、日経、東京毎日の新聞各社の論説委員とNHK、TBS等テレビ局の解説委員が出席され、事前に送付してあった今回提言について意見を拝聴しました。
いずれの委員も、日弁連は司法改革推進の立場を捨て弁護士業界の利益確保に走るのか、と極めて厳しい意見を述べられました。
このような経過の中で第4回理事会は開かれ、2日間の理事会で十分に論議をして貰おうというのが執行部としてのスタンスでした。
第1日目には、担当の村山副会長より、各界との論議をふまえて内容を修正した緊急提言案を報告し、併せて今後の本格的な提言のために、新たな法曹人口問題検討会議設置の件を提案して審議を求めました。
その後、2日にわたる審議は、各単位会での論議を踏まえて熱心に進められました。
論議の大勢は、この時期にこのような提言をすることはやむを得ないと考えられ、各単位会でも反対・賛成のいずれの意見も積極的盛り上がりに欠けているという感じがしました。
東北弁連の、合格者数を現状で凍結すべきという同弁連決議が紹介されました。
それらを踏まえ、大方の意見が出終わった時点で休憩に入り再開後に採決を行うことになりました。
休憩中、執行部として採決をどのようにするかを議論しました。
この緊急提言についての理事会の議論の傾向としては、賛成の意向が強いといえるが、反対の論調としては、司法改革推進の立場からスローダウン自体を否定するという考え方と、スローダウンの内容が不明確で生ぬるい、という提言案を挟んで両極の意見がある。
採決するとなれば、それぞれについて賛否の数を明らかにする必要がある。しかしながら、外部に採決結果が伝えられる際には、両論の反対が一緒にカウントされて反対いくらという形で受け止められることになるので、出来れば賛否数を明らかにしない方法で採決すべきである、という結論になりました。
そこで再開した理事会において、会長より「反対意見や棄権意見があることは十分認識しているが、賛成ということであれば、挙手による賛否を問うことなく、多くの賛成をいただいた、ということでとりまとめをしたいと考えるがいかがか。反対意見が強ければもちろん採決する。」という提案がなされました。
これに対し、「異議なし」の声が出され、修正を執行部に一任のうえ,承認するという決議がなされました。(この採決について、山口の内山理事は、「びっくりした。こんなやり方もあるのか...と。」理事会報告書に書かれていました。)
今回理事会で採決された法曹人口問題に関する緊急提言の内容は次のとおりです。 |
| 提言の趣旨 |
本年度(2008年度)司法試験合格者の決定にあたっては、新しい法曹養成制度が未だ成熟途上にあることに鑑み、司法改革全体の統一的かつ調和のとれた実現を期するため2010年頃に合格者3000人程度にするとの数値目標にとらわれることなく、法曹の質に十分配慮した慎重かつ厳格な審議がなされるべきである。
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| 東北地方弁護士会連合会総会 |
東北地方弁護士会連合会は、仙台弁護士会(会員289名)、福島弁護士会(119名)、山形弁護士会(67名)、秋田弁護士会(63名)、青森弁護士会(66名)、岩手弁護士会(70名)の6単位会で構成され今年は7月4日午後、仙台での開催でした。
ブロックの各弁連総会には、昨年平山執行部は代表派遣でしたが、本年度は執行部全員出席という方針になり、前日の正副会長会議は1時間繰り上げて9時半から始め午後1時半迄の会議後、連れだって東京駅から新幹線で仙台に行き宿舎で会場でもある駅の続きにあるメトロポリタン仙台ホテルにチエックインした後すぐ、前夜懇親会のある「勝山館」という立派な宴会場で歓待を受けました。主催者からは再三にわたり、会長以下全執行部が来たことに謝意を表され戸惑いました。
翌5日は、ホテル最上階の会議室で、正副会長会を続行しました。
午後は、本番の連合会総会でした。東北弁連は、法曹人口減については、日弁連内では急先鋒であり、活発な論議が行われた結果、後記のような決議が採択されました。
その後、会場を変えて意見交換会があり、日弁連執行部は全員壇上に上がって道弁連会員との2時間ほどの質疑応なかなか鋭い質問が出ましたが、先の理事会で可決された緊急提言の内容を敷衍した説明を担当の村山副会長が行いましたが、十分な納得は得て貰えない雰囲気でした。
その後、懇親会は和やかに行われました。
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本年度の司法試験合格者の
決定に関する緊急提言の件(意見)
−記−
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| 当連合会は、司法試験合格者数を年間3000人程度とする増員政策を見直し、いったん現在の合格者数で凍結し、法曹需要の予測及び法曹の質の確保の観点から弁護士人口の在り方を具体的に検証した上で、改めて適正な年間合格者数を決めるよう政府に求める。 |
| 北海道弁護士会連合会総会 |
北海道弁護士会連合会は、札幌弁護士会(会員507名)、釧路弁護士会(52名)、旭川弁護士会(43名)、函館弁護士会(34名)の五つの単位会からなっています。
今年の北海道弁連総会は、7月25日午後札幌で開催されました。各弁連総会には、執行部全員出席という本年度の方針に従い、前日の正副会長会議は1時間繰り上げて9時半から始め昼食後連れだって羽田に向かい15時発の飛行機で新千歳空港へ飛びました16時30分着。新千歳から札幌へは空港ライナーで約40分。札幌に着くと直接前夜懇親会のある「すすきの」にある由緒ある料亭で歓待を受けました。
翌25日は、宿舎と会場のプリンスホテルから大通公園をはさんで徒歩5分ほどの位置にある札幌弁護士会館の会議室を借り、東京に残っている事務次長等とテレビ会議システムで結び正副会長会を続行しました。
午後は、本番の連合会総会でしたが、用意された議題が三つ粛々と審議され、平穏に採択されました。中弁連大会の甲論乙駁の緊張したやりとりを思うと、シャンシャン会議の感を否めず中弁連大会を懐かしく思い出しました。
その後、同じ会場で意見交換会があり、日弁連執行部は全員壇上に上がって道弁連会員との1時間半の質疑応答があり、主として法曹人口問題が論じられましたが、先の理事会で可決された緊急提言の内容を敷衍した説明を担当の村山副会長が行い大方の賛同を得ました。
その後、新人弁護士の就職問題については、担当が地元選出の小寺副会長だったこともありデキレースみたい、と同副会長が言うほど温かい対応でした。 |
| 三極会議、大阪で開催 |
三極会議って、何ですか。と聞かれます。最初、この言葉を聞いて私自身が発した質問でもあります。欧州弁護士評議会(CCBE)、中華全国律師協会(ACLA)、日本弁護士連合会(JFBA)この三つの連合会の経験交流の場として発足した、ということですが、その狙いはアメリカ法曹の支配に対抗することにあるとも言われています。
毎年場所を変えて開催され、昨年はベルギーのブリュッセルで行われました。
今年は、大阪で開かれ、CCBEからピーター・コーブ会長をはじめ3名、ACLAからはヤン・ウエイチエン副会長外5名、日弁連は宮崎会長、副会長4名、現・前事務総長等17名の出席で行われました。
初日は、理事会を途中で抜けて新幹線で大阪入りし、ウェルカムテイナーがあり、私はACLAのヤン・ウエイチエン副会長と同席し、中国の弁護士急増の問題点について聞きました。
翌日は、新装なった大阪弁護士会館10階の常議員会用会議室で「セミナー」があり、「世界における継続研修のあり方と司法へのアクセスの課題について」のテーマでなされました。
日弁連からは、山本副会長が研修のあり方について、加藤副会長が司法アクセスに関し法テラスの現状について報告をしました。CCBEからは、イギリス選出の事務局長からイギリスにおける法律扶助予算が国民一人当たり157.7ユーロ(9800円)であるとの報告がありました。日本では、国民一人当たり0.58ユーロ(98円)と100分の1程度であり、日本の現状が如何に遅れているかを感じさせられました。
ACLAからは、弁護士資格を持つ法務省の女性参事から報告があり、13億人の国民に弁護士12万人がおり、弁護士の資格と活動できる免許(ライセンス)は別で、ライセンスは年間40時間の倫理を含む講習を受けなければ貰えないシステムになっているそうです。弁護士をめぐる法制度も国によってさまざまで、いろいろと考えさせられました。司法改革で、多くの問題が噴出している日本にとって、学ぶべきところは多いと思います。

写真は三極会議 |
| アメリカ法曹協会(ABA)との交流 |
アメリカ法曹協会(American Bar Association)は、アメリカの弁護士約100万人のうち約20万人が加入する任意の法律家団体である。強制加入で自治権を有する日本弁護士連合会とは団体の性格が異なるため友好協定は結んではいない。しかし、任意の交流は長く続いており、今年はABA側が来日して2008(平成20)年7月8日午後4時半から6時半まで日弁連17階会議室で意見交換会を行った。
テーマは法曹倫理等で、日本側は丸島事務総長の報告があり、アメリカ側からは次期会長ステファン・ジャック氏からのプレゼンテーションがあり、参加者からの質疑を受けての活発な意見交換があった。
その後、懇親の夕食会が持たれたが、アメリカ側から東京タワーの見えるところにして欲しいとの希望で、愛宕グリーンヒルの森タワー42階で行われ、東京タワーを眼下に見下ろしながら夫人同伴の華やかな会合となった。

写真はアメリカ法曹協会ABAとの交流会 |
国連人権理事会 UPR
普遍定期審査 |
国連人権理事会というのは、安保理事会、経済理事会と並ぶ3本柱の一つである。日本は、3年前に理事国になり、任期は2年だが、今年2期目の理事に立候補し、再選された。
今年はUPR(普遍定期審査)の年で、5月にジュネーブでの理事会作業部会で定期審査が行われ、26項目の勧告を受けていたが、6月13日対応を明らかにした。
13項目を受入れ、4項目を前向きに検討し、9項目について拒否した。
このUPRに当たって日弁連は国内最大のNGO団体として、国連で活発なロビー活動を他のNGOの先頭で頑張り,歴史的な成果をあげた。
国際人権問題の委員たちは、国内の委員と連携をとって会長談話や意見書を発表し、大きな力を発揮した。今回の成果で、とりわけ大きな成果は個人通報制度の導入に道が開けたことである。
一方、代用監獄や取調の可視化等は受け入れを拒否していることから、日弁連はひき続いて日本の人権状況の改善に努める、とのコメントを発表した。
この件は、理事会にも映像つきで報告された。 |
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